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猫の日小話(食べられ、プレイ、わたしの主、吸血鬼)

 猫の日なので、Twitterで投稿していた猫の日小話を。実はもう23日なのですが、投稿時間をごまかしてます(笑)
 本編の時間軸的に、この時期どうなってるか微妙なところなので、パラレルだと思っていただければ。「わたしの主」は普通に本編後かもしれません。
 続きを読むからどうぞ。





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・食べられちゃいました
「隊長さん隊長さん、にゃーん♪(猫のポーズ)」
「…………」
「その哀れむようなバカにするような目、やめてください~」
「……なんの真似だ」
「だって、今日は猫の日ですよ! 猫にならずして何になれと!」
「訳がわからない」
「ということで、今日一日、私は猫です。かわいがってくださいにゃん!」
「(ため息をつきつつ、頭をなでなで)」
「ごろごろにゃー」
「楽しいか?」
「楽しいです!」
「……そうか」
「ちなみに夜は発情期になるので、そっちの意味でもかわいがってください!」
「……お前な」
「嫌ですかにゃ?」
「…………(深いため息)」
 昼はへたれてても、夜にはちゃんとおいしくいただくと……いえ、かわいがってあげるんだと思われます。


・プレイする気はありません
「咲姫、今日がなんの日か知ってる?」
「今日? 何かあったっけ?」
「猫の日、だよ」
「……なるほど、語呂合わせか。二月二日のツインテールの日もそうだけど、一部の人たちが喜びそうな日だね」
「咲姫らしい感想だね」
「で、猫の日がどうかしたの?」
「さて、ここにサークルの新年会でやったビンゴの景品があります。これはなんでしょうか?」
「……猫耳のカチューシャだね」
「咲姫、つけてみる気ない?」
「ない。全然まるっきりこれっぽっちも、ない」
「本当に? 絶対?」
「……季人、その笑顔怖い」
「咲姫に似合うと思うんだけどなぁ」
「猫耳が似合っても、うれしくない」
「残念だなぁ」
「……つけないからね?」
「わかってるよ。優しい咲姫は大好きな従兄の小さなお願いくらい叶えてくれるって」
「全然小さくないし! 絶対、絶対つけない!」
 とかなんとかしばらく言い合って、結局つけるハメになる咲姫でした。画像には残さない約束で。


・わたしの主は、吸血鬼
「ハルウさま、今日は猫の日だそうですね」
「……そうなのか?」
「知らなかったんですか?」
「ああ、どんな日なんだ」
「にゃんにゃんにゃん、で二月二十二日、という語呂合わせなんだそうです。
 この日は猫耳を生やす薬を飲んでお祝いするらしいですよ。アケヒさんが教えてくれました」
「(……それ、アケヒに騙されてないか?)」
「そのお薬も、先ほどアケヒさんに譲っていただけたんです。
 そろそろ……」
(ぴょこっ)
「っ!!」
「あ、生えてきましたね。
 ハルウさま、かわいいですか?」
(ぴょこぴょこ)
「み、み、ミンメイ……」
「はい?」
「今日は、部屋から、出るな」
「?」
 ミンメイの猫耳姿を自分以外の誰にも見せたくないようです。


・吸血鬼になりまして
「――って日なんだよ、今日は」
「すごく嘘くさいんだけど。
 冗談にしか聞こえないんだけど」
「さすがにオマエは騙されねぇか、つまんねぇの」
「でも、猫耳を生やす薬なんてあるんだ。
 ちょっとおもしろそう」
「試してみるか?」
「……(葛藤)」
「ま、残念ながら吸血鬼みてーな魔力の高いヤツには効かねぇけどな、その薬。
 中級くらいまでの魔族か、人間用なんだよな」
「そうなんだ」
「猫耳でも生えりゃ、ちっとは愛嬌も出たかもしんねぇのにな?」
「(ムッ、あたしだって)……にゃ、にゃあ」
「…………」
「あ、愛嬌なくて悪かったわね!」
 自室に駆け込むルミ。
「(深いため息)……耳、生えてなくて助かった」
 どうやら『萌え』というものを知ってしまった模様です。




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 ついでに、「サクラちゃんが、隊長さんに食べられながら、ニャーニャー言ってる妄想」をしてくださったF戸S乃さんのおかげで妄想が止まらず、できあがったtwnovelを加筆してこちらに投下。
 もし上のネタと合わせて一本のお話にできたら、ムーンさんで夜の部に投稿するかもしれません。

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「にゃー」

 キスの合間に、サクラは楽しそうに猫の鳴き真似をする。
 今日が猫の日だから、ということらしい。

「にゃあ」

 鳴き声を上げながら、あおるように俺の唇を舐める。
 お望み通り“かわいがって”いるというのに、おとなしくかわいがられるつもりはないらしい。
 急に甘えてきたり、たまに距離を取ったりと気まぐれなサクラは、猫に似ていると言えなくもないかもしれない。
 笑みを浮かべる赤い唇からこぼされる鳴き声は、まあかわいいとも思わなくもない。
 けれどそれよりも俺を惹きつけるのは、サクラの存在そのもので。
 黒髪を梳き、闇色の瞳を覗き込み、もしサクラが猫になったのなら黒猫になるのだろう、と栓もなきことを考える。

「にゃ、あっ……」

 愛撫を休めない手に、さすがに猫の鳴き真似をする余裕もなくなってきたようだ。
 猫でも犬でもうさぎでも、サクラはサクラだ。
 変わらず俺を惑わす、求めずにはいられない女性。

 俺は熱い息を吐いた。
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